お久しぶりです。
最近、育成について多くの場面で触れられることが増えてきました。
良いトレーニングが発案されたり、色んなサッカー論も出てきましたね。
少し前では戦術的ピリオダイゼーションだったり、5レーン理論だったり、たくさんの情報が増えてきて、指導者全体がレベルアップしてきました。
でも、指導者を13年やっていてこんな話も良く聞きます。
『昔より全体の選手のレベルが低下している』・『昔より選手の運動能力が低下している』
でも、良い選手が出てきたり、レベルの高いサッカーが中学生年代や小学生年代から増えてきました。
選手の全体のレベルの低下があるのに、レベルの高いサッカーが多く出てきている。。。
矛盾がありますね。
そこで僕が思うことは、指導者のレベルが高くなってきて、トレーニングも整備されて選手の環境面がかなり向上したんだと思います。
要点が絞られていて、トレーニングテーマも設定されていて、本当に環境面が良くなったと思います。
その一方で、選手の考える能力だったり、選手の取り組む力だったり、選手の主体性や自立の面が見落としがちになっている気がします。
勉強面でも、学校の先生が研究会などで教える力を日々努力して向上したり、塾の先生が課題を抽出して授業を組んだり宿題をだしたり。
なんか選手自ら考えたり取り組んだりする機会が激減した気がします。
もちろん、それも育成の1つですし大切な事だと思います。
でも、僕たち小学生年代を見ているコーチは自分で取り組んだり、逆境を乗り越える力を養ったり、社会で必要な力もつけていくべきだと思います。
うちの選手でも、コーチに言われた課題は取り組むけど、自分で課題を感じたりしないから、自分で何をやったらいいのかわからない子がいます。
もちろん、子ども達に良い環境を与えることも大切です。
でもそれと同じぐらい悪い環境を作る事も大切だと僕は思います。
けっきょく、自分で取り組んでいる時が1番楽しいし、自分で取り組んで上手くいった時が1番嬉しいからです。
良いトレーニング、良い環境、失敗のない環境。
どれも大切ですが、小学生年代でしか許されない失敗もあるのも事実です。
子ども達に良い環境を。
ここばかりフォーカスされていて、大切な事が見落としがちになっているなーと思いました。